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『Focus Pocus』は、
「脳波計」、
「ゲームアプリ(タブレット)」で
構成されています。
タブレットはお持ちのもので利用できます。
脳波計
ゲームアプリ
「Focus Pocus」では、ゲームを通して、ニューロフィードバックトレーニング (neurofeedback training: NFT)*1および認知トレーニング(cognitive training: CT )*2 を行います。このトレーニングを一定期間継続することで、ADHDにみられる不注意、多動・衝動性、不安、攻撃性等の諸症状が緩和、改善していきます。
※効果には個人差があります。
*1 「ニューロフィードバック」とは、脳波などの脳活動を計測し、その情報をリアルタイムで本人にフィードバックすることで、自ら脳活動を調節できるようにする方法です。「Focus Pocus」では、脳波計で計測した脳活動(集中やリラックスの状態)の変化がゲーム画面で視覚的にフィードバックされるため、集中やリラックスのコントロールをトレーニングすることができます。
*2 「Focus Pocus」がトレーニングの対象とする認知機能として「ワーキングメモリー(作業・作動記憶)」と「抑制制御」があります。「ワーキングメモリー」とは、情報を一時的に保持し、処理する能力であり、「抑制制御」とは、不適切な行動を抑制する能力です。
ゲームについて
集中状態をコントロールするトレーニング(NFT)
画面下のゲージはプレイヤーの集中度を表し、この高低に応じて飛行速度が変わります。ライバルより速くゴールするように集中度を高く維持することで、集中状態のコントロールをトレーニングします。
リラックス状態をコントロールするトレーニング(NFT)
画面下のゲージはリラックス度を表し、この高低に応じてビームの強さが変わります。ライバルのビームに打ち勝つようにリラックス度を高く維持することで、リラックス状態のコントロールをトレーニングします。
ワーキングメモリーのトレーニング(CT)
神経衰弱ゲームと同様、めくったカードのイラストを記憶し、同じイラスト(2枚1組)が揃うようにカードをめくります。正確に速く、すべてのペアを揃えることを目指しましょう。これにより、ワーキングメモリーをトレーニングします。
抑制制御のトレーニング(CT)
「指定された敵」が出現したら画面をタップして退治しますが、「指定されていない敵」には反応してはいけません。これにより抑制制御をトレーニングします。
- トレーニングは週5日の頻度で5週間程度(全25セッション)を目安に継続的に実施
- 1日につき1セッション(各1分程度のゲームが14種)を実施
25セッションの前後で、お子様に関する行動評価のアンケートを親御様に回答していただきます。
全セッション終了後にご提供する結果レポートで、行動評価に基づいたトレーニング前後の症状の変化などをご確認いただけます。
「Focus Pocus」がなぜ選ばれるのか
-
日本国内では数少ない、
ニューロフィードバック技術を用いた製品です。 -
ゲームによる遊び感覚でのトレーニングなので、
お子様が楽しみながら取り組むことができます。 -
オーストラリアのウーロンゴン大学(University of Wollongong)の研究者による
臨床研究の成果をもとに、日本向けに共同開発。
海外では2010年から使用されています。 -
専門家、ご利用者様のお声
コチラからみる
「Focus Pocus」を用いて、ニューロフィードバックトレーニングと認知トレーニングを併せて実施することで、ADHD児の症状が改善されました。
対象と方法
注意欠如・多動症(ADHD)を持つ子ども(ADHD群)および、ADHDと診断されてはいないが軽度症状を持つ子ども(潜在群)を、トレーニング条件(TR条件)と待機リスト条件(WL条件)のいずれかに無作為に割り振りました(合計85名)。TR条件の子どもは、「Focus Pocus」を用いて、ニューロフィードバックトレーニング(集中やリラックスなど)と認知トレーニング(ワーキングメモリと抑制制御)を、自宅で7~8週間かけて実施しました。一方、WL条件の子どもは、この期間はトレーニングを実施しませんでした。トレーニングの効果については、行動評価尺度(ADHD-RS, Conners 3-P, CBCL)などをトレーニング期間の前後で測定し、評価しました。
※研究はオーストラリアで行われました。
※WL条件は、トレーニング(介入)の有無による違いを比較するために設けられます。
※ADHD-RS, Conners 3-P, CBCLは、行動評価尺度として子どもの行動の評価に用いられており、特に、ADHD-RSはADHD症状の程度を評価するために使用されます。
結果1
上の図はトレーニング前後におけるADHD-RSのスコアの変化を示しており、スコアが高いほどADHD症状が強いことを示します。
親による評価については、ADHDと診断されているグループと診断されていないグループの両方とも、WL条件に比べてTR条件ではスコアが有意に減少(症状が改善)しました。
また、学校の教師やその他の関わりのある人(祖父母や隣人など)による評価については、ADHDと診断されているグループのみ、WL条件に比べてTR条件では有意な減少がみられました。
結果2
上の図はトレーニング前後におけるConners 3-PとCBCLのスコアの変化を示しており、スコアが高いほどその項目に関する問題が多いことを示します。
図に示した項目(Conners 3-Pでは、不注意、多動性/衝動性、実行機能、CBCLでは、注意の問題、攻撃的行動、外在化問題行動)においては、WL条件に比べてTR条件ではスコアが有意に減少(行動が改善)しました。
※統計検定の詳しい結果については文献をご参照ください。
引用文献:Johnstone, S. J., Roodenrys , S. J., Johnson, K., Bonfield , R., Bennett, S. J. (2017). Game based combined cognitive and neurofeedback training using Focus Pocus reduces symptom severity in children with diagnosed AD/HD and subclinical AD/HD. International Journal of Psychophysiology, 116, 32 44.(図は一部改変)
「Focus Pocus」は、ウーロンゴン大学のStuart Johnstone教授の研究をもとに開発・検証されており、上記の研究もそのうちの一つです。
以下は「Focus Pocus」に関する論文(一部)の一覧です。
・Krell, J., Dolecki, P., Todd, A. (2023). School-Based Neurofeedback Training for
Sustained
Attention.Journal of Attention Disorders, (2023), 108705472311684.
・Luo, X., Guo, X., Zhao, Q., Zhu, Y., Chen, Y., Wang, Y., Johnstone, S. J., Sun, L. (in
press).
A randomized controlled study of remote computerized cognitive, neurofeedback, and
combined
training in the treatment of children with AD/HD.European Child & Adolescent Psychiatry.
Accepted 5/02/2022.
・Jiang, H., Johnstone, S. J., Sun, L., Zhang, D. (2021). Effect of neurocognitive
training
for
children with
AD/HD at
improving academic engagement in two learning settings. Journal of Attention Disorders,
25,
414-431.
・Zhang, D., Johnstone, S. J., Li, H., Luo, X., Sun, L. (2021). Comparing the transfer
effects of
three
neurocognitive
training protocols in children with AD/HD: a single-case experimental design. Behaviour
Change,
1-19.
https://doi.org/10.1017/bec.2021.26
・Jiang, H., and Johnstone, S. J. (2015). A preliminary multiple case study report of
neurocognitive
training
for
children with ADHD in China. Sage Open, 5 (2), 1-13.
・Johnstone, S. J., Roodenrys, S., Blackman, R., Johnston, E., Loveday, K., Mantz, S.,
Barratt,
M.
(2012).
Neurocognitive
training for children with and without AD/HD. ADHD Attention Deficit and Hyperactivity
Disorders, 4,
11-23.
・Johnstone, S. J., Roodenrys, S., Phillips, E., Watt, A. J. & Mantz, S. (2010). A pilot
study of
combined
working memory
and inhibition training for children with AD/HD. ADHD Attention Deficit and
Hyperactivity
Disorders,
2,
31-42.
お問い合わせ
『Focus Pocus』の詳細につきましては以下のフォームにご入力頂き、お気軽にご相談くださいませ。
別途担当者よりご連絡を差し上げます。
導入頂いた専門医師からのお声
順天堂大学 名誉教授 医学博士
新島小児クリニック 院長
新島 新一 先生
ADHDのお子様はどうしても集中力が欠如してしまいますが、『Focus Pocus』は、ゲームがベースになっていますので集中しやすいですね。
ADHDのお子様には薬を処方することも多くありますが、薬を飲んでも劇的に治るわけではなく、対症療法に過ぎません。ベースとしてはやはり「集中しにくい」という点がありますので、「集中力を鍛える」という主旨の『Focus Pocus』のアプローチはお子様に適していると思います。
実際、実施前と実施後の違いを見るため様々な脳の検査をしました。すると、ADHDのお子様が落ちてしまいがちな「ワーキングメモリー(作業・作動記憶)」の数値は『Focus Pocus』をやった後は上がっていたんです。『Focus Pocus』を集中してやったお子様ほど集中力の改善効果が認められました。
また、他のメーカーからもADHD向けのゲームは出ているんですが、『Focus Pocus』は唯一、脳波計と連動しているので“脳波を使ってゲームをする”という点で信頼度が高いですね。
ご親族様からも、「おかげさまですごい集中できるようになってきました」という声を耳にするようになりました。
ご利用者のお声
男子8歳・母親
※トレーニング実施時の年齢です
全セッションを毎日休まず楽しそうにプレイしていました。
勉強に集中して取り組めるようになり、感情のコントロールもできるようになったみたいです。
おかげで叱ることも少なくなり、親のストレスも軽減しました。
他の方にもぜひ推薦したいです。
※個人の感想です。また、効果には個人差があります。